ランニング10kmがきつい原因は?初心者が走り切る7つのコツ
こんにちは、鹿児島のランニングサークル「かごしまSONIC」代表の宮原です。
「ランニングで10kmに挑戦してみたけど、想像以上にきつい」
「5kmくらいまでは走れるのに、そこから急に脚が動かなくなる」
「10kmを走れる人って、そもそもどれくらいのペースで走っているの?」
と感じていませんか?
10kmという距離は、普段から走っている人には身近でも、ランニングを始めたばかりの人にとっては十分に長い距離です。最初からラクに走れなくても全然おかしくありません。
むしろ注意したいのは、10kmを走れないことよりも、10kmを走るために必要な準備ができていない状態で、無理に10kmへ挑戦し続けることです。
ペース、走る頻度、距離の伸ばし方を少し変えるだけでも、同じ10kmの感じ方はかなり変わってきますよ。
私自身、ランニングを続けて自己ベストはサブ3.5まで伸ばしてきましたが、距離が伸びるほど「速く走ること」以上に「余裕を残すこと」の大切さを感じています。
この記事では、10kmがきつくなる理由から、初心者が10kmを走り切るためのペースや練習方法まで、できるだけ分かりやすくお伝えします。
この記事のポイント
- ランニングで10kmがきついと感じる理由
- 初心者が10kmを走るペースの目安
- 5kmから10kmへ距離を伸ばす方法
- 10kmをラクに走るための練習と準備
ランニングで10kmがきついと感じる理由
ランニングで10kmがきついと感じる原因は、単純な体力不足だけではありません。
走るペースが速すぎたり、脚が距離に慣れていなかったり、序盤で必要以上に体力を使っていたりと、いくつかの原因が重なっていることが多いです。
まずは「自分には10kmを走る才能がない」と考えるのではなく、どこできつくなっているのかを見てみましょう。原因が分かると、次にやることも見えやすくなります。
10kmは初心者には長い距離
最初に知っておいてほしいのは、10kmをきついと感じるのは珍しいことではないという点です。
例えば1kmを7分で走ったとしても、10kmなら70分走り続けることになります。
1km8分なら80分です。普段ほとんど運動していない人が、いきなり70〜80分動き続けようとすれば、当然ながら身体にはかなりの負担がかかります。
ランニングを始めると、呼吸については比較的早い段階で「前よりラクになった」と感じることがあります。
しかし、筋肉だけでなく腱や関節などもランニングの繰り返しに慣れていく必要があるため、息が続くからといって急に距離を増やすのはおすすめしません。
初心者なら、まず3km程度や20〜30分程度のランニングから始めても十分です。そこで余裕が出てきたら4km、5kmと伸ばしていきます。
10kmを走り切れない=体力がない、ではありません。現在の身体が10kmという走行時間や着地回数に、まだ慣れていないだけというケースもかなりあります。
10kmを最初の目標にするのはいいのですが、「今日から毎回10km走る」という始め方にする必要はないんですよ。
10kmを目指すときも、まずは無理のない距離とペースから始めましょう序盤のペースが速すぎる
10kmで後半がきつくなる人にかなり多いのが、最初の1〜3kmを速く走りすぎているケースです。
走り始めは身体が元気なので、「今日は調子がいいかも」と自然にペースが上がります。GPSウォッチを見ると予定より1kmあたり20秒、30秒速くても、それほど苦しくありません。
ところが、その小さなオーバーペースが5km、6kmと進んだ頃に効いてきます。
呼吸が乱れ、脚が重たくなり、8km付近では「あと2kmもあるの?」という状態になりがちです。
10kmを走り切ることが目的なら、前半は少し物足りないくらいでも構いません。
特に最初の2kmは身体を温める時間だと考えて、予定しているペースより少しゆっくり入るのも一つの方法です。
10kmで大切なのは最初の2kmで頑張ることではなく、最後の2kmまで走れる余裕を残すこと。ここはかなり大事ですよ。
5km以降に脚が疲れてくる
「息はそこまで苦しくないのに、6kmくらいから脚が動かなくなる」という人もいます。
これは心肺機能だけの問題ではありません。ランニングでは一歩ごとに着地を繰り返します。
仮に1分間に160〜180歩ほど進む人であれば、70分走るだけでもかなりの回数の着地を繰り返すことになります。
普段2〜3kmしか走っていない人が突然10kmへ伸ばせば、いつもの数倍に近い時間、脚を動かし続けることになります。
ふくらはぎ、太もも、お尻などが途中で疲れてくるのは自然な反応です。
だからこそ、10kmを走れるようになるには速い練習ばかりではなく、ゆっくりでも長い時間動き続ける経験が必要になります。
例えば現在5kmまで走れるのであれば、毎回5kmを速くするだけではなく、ペースを落として6kmまで行ってみる。
その6kmが余裕を持って終えられるようになったら、次は7kmへ進む。こんな積み重ねのほうが10kmへつながりやすいかなと思います。
フォームで余計に消耗している
同じペースで走っていても、身体の使い方によって疲れ方は変わります。
特に疲れてくると、上半身に力が入り、肩が上がり、視線が足元へ落ちやすくなります。
さらに歩幅を無理に広げると、身体よりかなり前へ足を着く走り方になり、着地のたびにブレーキをかけるような動きになってしまいます。
10kmをラクに走りたいなら、速そうに見えるフォームを作る必要はありません。
背中を無理なく起こし、肩の力を抜き、腕は前後へ自然に振る。そして足は遠くへ伸ばそうとせず、身体の近くへ置いていくイメージで十分です。
疲れてきたときほど「もっと頑張って脚を前へ出そう」と考えがちですが、逆に歩幅を少し小さくしてテンポよく進んだほうが、走りやすく感じる人もいます。
呼吸についても「鼻から吸って口から吐く」など細かな型へこだわりすぎなくて大丈夫です。
苦しくなったら、まず息を吐くことを意識してみてください。吐けば次の空気は自然と入ってきます。
10kmは何分なら普通なのか
10kmがきついと、「みんなは何分くらいで走っているんだろう?」と気になりますよね。
ただ、年齢、ランニング歴、運動経験、コースの高低差、気温などでタイムは大きく変わるため、初心者が無理に平均タイムへ合わせる必要はありません。
まず知っておきたいのは、1kmのペースと10kmの所要時間の関係です。
| 1kmのペース | 10kmの所要時間 | 走る感覚の目安 |
|---|---|---|
| 8分00秒 | 1時間20分 | 完走を優先したゆったりペース |
| 7分30秒 | 1時間15分 | 初心者も試しやすいペース |
| 7分00秒 | 1時間10分 | 慣れてくると狙いやすいペース |
| 6分30秒 | 1時間05分 | 継続して走っている人向け |
| 6分00秒 | 1時間00分 | 60分切りの基準となるペース |
この時間はあくまでペースから計算した目安です。初心者が最初から60分を目指す必要はありません。
例えば1km6分では7kmしか走れない人と、1km7分30秒なら10km走れる人がいた場合、10km完走という目的に近いのは後者です。
まずはタイムより10kmを最後まで一定に近いペースで動き続けられることを目標にしてみてください。そこから少しずつ時間を縮めれば十分ですよ。
ランニング10kmがきつい人の走り切り方
10kmをラクにするために必要なのは、毎回限界まで頑張ることではありません。
現在走れる距離から少しずつ伸ばし、10kmを走る時間そのものに身体を慣らしていくことが基本になります。
ここからは、ランニング初心者が5km、7km、そして10kmへ進んでいくために意識したいポイントを具体的に紹介します。
まず3kmから距離を伸ばす
まだランニングを始めたばかりなら、いきなり10kmを目指して毎回長く走る必要はありません。
最初は3km程度、もしくは20〜30分程度から始めてみましょう。それを走り終えたときに「もう少し走れそう」と感じるくらいがちょうどいいです。
3kmに慣れたら4km、次に5km。その後も一気に10kmまで伸ばすのではなく、6km、7kmと少しずつ増やします。
週間走行距離を増やす場合も、前の週から急激に増やさないことが大切です。
10%前後の増加を一つの目安として考える方法もありますが、疲れが残っているなら距離を増やさない週があって構いません。
距離を伸ばす基準は「一度走れたか」ではなく「同じ距離を余裕を残して何度か走れたか」です。
5kmを一度だけ全力で走れた状態より、5kmを何度走っても余裕がある状態のほうが、次の6〜7kmへ進みやすくなります。
距離は階段のように一段ずつ上がっていくイメージで十分。焦って二段、三段飛ばしにする必要はありません。
7〜8分ペースから試す
10kmが途中できつくなるなら、一度ペースそのものを見直してみてください。
初心者なら、まず1km7〜8分程度のゆったりしたペースを試す方法があります。ただし、この数字に無理やり合わせる必要はありません。
身長や年齢、これまでの運動経験によってラクに感じる速度は違うためです。
一番分かりやすい基準は、短い会話ができるくらいの余裕があるかです。
最初の2〜3kmから息が大きく乱れているなら、その日は10kmを走り切るには少し速い可能性があります。逆に5kmを過ぎても「まだいける」と感じるペースなら、10kmへつながりやすいでしょう。
GPSウォッチを持っているなら、1kmごとのペースを見るのも便利です。ただし数字ばかり見て走る必要はありません。呼吸、脚の重さ、姿勢の変化も一緒に確認してみてください。
GPSランニングウォッチがあると10kmのペース確認にも便利です途中で歩いても問題ない
10kmを目指すときに、意外と大きな壁になるのが「歩いてはいけない」という思い込みです。
例えば5kmしか連続で走れない人なら、最初から10kmすべてを走ろうとすると後半がかなり苦しくなるでしょう。それなら、4km走ったら1〜2分歩く、再び走る、といった方法でも構いません。
走る時間と歩く時間を交互に入れれば、身体への負担を抑えながら長い時間動き続ける経験を積めます。
そして慣れてきたら歩く時間を少し短くする。次は歩く回数を減らす。そのように進めることで、いつの間にか10kmを続けて走れるようになる人もいます。
10km完走へ向かう途中では、歩くことも立派な練習です。
「今日は歩いてしまったから失敗」と考えるより、「今日は合計10km動けた」と考えたほうが、ランニングを続けやすくなりますよ。
フォームと呼吸を見直す
距離が長くなるほど、小さな無駄が後半の疲れにつながります。
まず意識したいのは、肩に力を入れないこと。手を強く握りしめず、腕は身体の横で自然に前後へ動かします。上半身を必要以上に左右へ振ると、そのぶん体力を使いやすくなります。
足も遠くへ伸ばそうとしなくて大丈夫です。大きな歩幅を作ろうとして身体よりかなり前へ着地すると、着地のたびに身体へブレーキがかかるような走りになることがあります。
歩幅を少し小さめにして、足音を必要以上に大きくしないイメージで進んでみましょう。
呼吸がきつくなった場合は、無理に吸おうとするより一度しっかり息を吐いてみてください。呼吸のリズムは人それぞれなので、「何歩で吸って何歩で吐く」と決めすぎなくても構いません。
10kmではフォームを完璧にすることより、後半になっても余計な力が入らない走り方を身につけることのほうが大切です。
週2〜3回を目安に続ける
10kmを走れるようになりたいからといって、毎日走る必要はありません。
初心者なら、まず週2〜3回程度から始める方法があります。例えば火曜日、木曜日、日曜日のように走る日の間を空ければ、ランニングをしない日を作れます。
特に距離を伸ばし始めた頃は、心肺よりも脚に疲れが残ることがあります。「息は元気だから今日も走れる」と思っても、ふくらはぎや膝周辺に疲労感が残っているなら休むことも練習の一部です。
毎回同じ距離を走る必要もありません。
例えば週3回なら、短めの3〜4km、普通の5km、週末に少し長めの6〜8kmというように変化をつけてもいいでしょう。
10kmを走り切れるようになってからも、毎回10kmにする必要はありません。
ランニングは走った日だけで完成するものではありません。走る日と休む日をセットで考えたほうが、結果として長く続けやすくなります。
走る前の準備を丁寧にする
身体がまだ動く準備をしていない状態で10kmをスタートすると、最初の数kmを余計にきつく感じることがあります。
特に朝ランニングや寒い季節は、いきなり走り始めず、最初に数分歩いて身体を温めてみてください。
その後、脚を前後へ振ったり、股関節を大きく動かしたり、軽く膝を上げたりするような動きを5〜10分程度入れます。走る前は、同じ姿勢のまま長時間筋肉を伸ばすことより、身体を動かしながら準備するほうがランニングへ移りやすいです。
10kmを走る前は身体を動かしながら準備しておきましょうまた、夏場や気温が高い日は10kmでも水分が必要になることがあります。走る前から喉が渇いている状態は避けたいところです。
70〜80分程度かけて走るのであれば、途中で給水できる公園や自動販売機のあるコースを選ぶ方法もあります。暑い日は無理に10kmへこだわらず、時間帯や距離を変えることも大切ですよ。
気温が高い日の10kmランニングでは途中の給水も考えておきましょうシューズも一度確認する
10kmを走るようになると、シューズの履き心地もこれまで以上に気になってきます。
2〜3kmなら気にならなかった小さな圧迫感でも、10kmでは何十分も同じ状態が続くため、足指の痛みや靴擦れにつながることがあります。
初心者が普段のランニングで使うなら、軽さだけを優先するより、足に合っていてクッション性があり、走っていて不安定さを感じにくいシューズのほうが使いやすいでしょう。
サイズについては、つま先がシューズの先端へ常に当たるものは避けたいところです。一般的には、かかとを合わせた状態でつま先側に多少の余裕を持たせます。ただし足幅や足の形は人によってかなり違うので、数字だけで決めないことも大切です。
また、長く使っているシューズは見た目がきれいでも、靴底やクッション部分がへたっている場合があります。「最近なぜか脚が疲れやすい」と感じたら、走行距離や使用期間も振り返ってみてください。
10kmを走るなら自分の足に合ったランニングシューズ選びも大切です走った後までが10km練習
10kmを走り終えると、その場で座り込みたくなることもありますよね。ただ、急に完全停止するより、まず数分ゆっくり歩いて呼吸を落ち着かせるほうが身体を休ませやすくなります。
その後、太ももの前後、ふくらはぎ、お尻などを気持ちよく伸びる範囲でゆっくり伸ばします。強く引っ張る必要はありません。
水分も忘れずにとりましょう。汗を多くかいた日は水だけでなく、食事などから塩分を含めた補給も意識しておきたいところです。
そして、翌日に脚が重いなら無理に距離を積み上げないこと。10kmを走った翌日にまた10kmを走るより、休養を入れて次のランニングを気持ちよく走れる状態へ戻すことも大切です。
なお、胸の痛み、冷や汗、いつもと違う強い息苦しさ、激しいめまいなどが出た場合は、そのまま走り続けないでください。膝や足首などに鋭い痛みが出たときも同様です。
「10kmと決めたから絶対に10km走る」と考えないこと。体調や気温、脚の状態によって予定を短くする判断も、ランニングを長く続けるためには必要です。
10kmを走った後は休養や身体のケアまで含めて考えましょうランニング10kmのよくある質問
Q1. ランニング初心者に10kmはきついですか?
A. 運動習慣がほとんどない人にとって、10kmは十分に長い距離です。最初から走り切れなくても珍しくありません。まず3km程度や20〜30分程度から始め、5km、6km、7kmと徐々に距離を伸ばしていく方法がおすすめです。10kmを一度で達成することより、身体をランニングへ慣らしていくことを優先してみてください。
Q2. 10kmを何分で走れば初心者として十分ですか?
A. 最初はタイムを基準にしすぎなくても大丈夫です。1km8分なら10kmで1時間20分、7分なら1時間10分、6分なら1時間です。まずは70〜80分程度かかっても構わないので、余裕を残しながら最後まで動き続けられるペースを見つけてみましょう。60分切りは、そのあとから目標にしても遅くありません。
Q3. 5kmは走れるのに10kmが走れないのはなぜですか?
A. 5kmを走る能力と、10kmを走り続ける持久力は同じではありません。また、5kmのペースをそのまま10kmまで維持しようとして、前半が速すぎる場合もあります。まず5kmよりペースを落とし、6〜8kmを余裕を残して走れる状態を作ってから10kmへ進むと挑戦しやすくなります。
Q4. 10kmの途中で歩いても効果はありますか?
A. あります。10kmへ慣れていない段階では、走る時間と歩く時間を交互に入れる方法も使えます。例えば数km走ったあと1〜2分歩き、呼吸が落ち着いたら再び走ります。慣れてきたら歩く時間や回数を減らせば、連続して走れる距離も少しずつ伸ばしていけます。
Q5. 10kmを走る練習は週何回がいいですか?
A. 初心者なら、まず週2〜3回程度から始める方法があります。毎回10kmを走る必要はなく、短いランニングと少し長めのランニングを組み合わせても構いません。疲労が残っている日は休み、走る日と回復させる日の両方を作ることが、継続しやすい練習につながります。
ランニング10kmがきつい人へまとめ
ランニングで10kmがきついと感じても、「自分には向いていない」と決める必要はありません。
10kmは1km7分でも70分、8分なら80分動き続ける距離です。初心者にとって簡単ではないからこそ、いきなり10kmを何度も走るのではなく、現在走れる距離から少しずつ伸ばしていきましょう。
まず3km程度や20〜30分程度から始める。5kmを余裕を残して走れるようになったら6km、7kmへ進む。途中で歩いても構いません。
そして、10kmへ挑戦するときは序盤をゆっくり入ること。最初の数kmで頑張りすぎず、後半まで余裕を残すことがポイントです。
フォームでは肩の力を抜き、歩幅を無理に広げず、呼吸が乱れたらしっかり吐くことを意識してみてください。週2〜3回程度を一つの目安に、休む日も作りながら続けていきましょう。
10kmをラクにする近道は、10kmを毎回頑張って走ることではなく、ラクに走れる距離を少しずつ長くしていくことです。
3kmがラクになれば5kmが見えてきます。5kmがラクになれば7kmが見えてきます。そして7〜8kmを余裕を残して走れるようになる頃には、10kmという距離も最初ほど遠く感じなくなっているはずです。
あなたもタイムだけにとらわれず、まずは「今日は前より少し余裕を残して走れた」という変化を積み重ねてみてください。その積み重ねが、10kmを気持ちよく走れる身体につながっていきますよ。



