こんにちは、鹿児島のランニングサークル「かごしまSONIC」代表の宮原です。

ランニングウォッチを見たとき、ピッチが160と表示されて「遅すぎるのかな」「180まで上げたほうがいいのかな」と気になったことはありませんか?

数字が見えると、つい平均値や上級者と比べたくなりますよね。

先に結論を言うと、ランニングのピッチ160は、それだけで悪い数値とは判断できません。ゆっくり走っているときなら自然な場合もあり、身長、脚の長さ、走る速さ、路面によっても変わります。

ただし、足が体より遠い位置に着地している、着地音が大きい、上下に跳ねる、膝やすねに負担を感じる場合は、160から少しずつ回転数を増やすことで走りやすくなる可能性があります。

この記事では、数字に振り回されず、自分に合うピッチを見つける考え方と練習方法を紹介します。

この記事のポイント

  • ランニングのピッチ160が遅いかどうか
  • ピッチ180を全員が目指す必要がない理由
  • 自分に合うピッチを調べる方法
  • 160から無理なく回転数を上げる練習

ランニングのピッチ160は遅いのか

ピッチ160という数値を評価するには、ピッチだけでなく、そのときのペースや歩幅、着地位置、体の負担まで見る必要があります。

ここでは、ピッチの意味から160を見直したほうがよいケースまで順番に解説します。

ピッチ160の意味と測り方

ランニングにおけるピッチとは、1分間に左右の足が地面へ着く合計回数です。

ピッチ160なら、左右を合わせて1分間に160歩、片足では約80回着地していることになります。

ランニングウォッチでは「ケイデンス」と表示されることもありますが、基本的な意味は同じです。

GPS機能が付いたランニングウォッチを使えば、走行中のピッチや1回のランニング全体の平均ピッチを確認できます。

ただし、信号待ち、給水、急な坂道などを含むと平均値が変わります。比較するときは、なるべく平坦な道を同じくらいのペースで走った区間を見るのがおすすめです。

ランニングのピッチ160を計測できるGPSランニングウォッチGPSランニングウォッチを使うと走行中のピッチを確認できます

時計を持っていなくても計測できます。平坦な道を普段どおりに走り、30秒間に左右の足が着地した回数を数えて2倍してください。

数えるのが難しければ、右足だけの着地を30秒間数えて4倍します。右足が40回なら、40回×4でピッチ160です。

計測のポイント

走り始めはピッチが安定しにくいため、5分から10分ほど走ったあとに測ってみてください。

1回の結果で決めず、普段のゆっくりしたランニングと少し速いランニングをそれぞれ2〜3回測ると、自分の傾向が分かりやすくなります。

ピッチ160は遅いのか

ピッチ160は、一般的な市民ランナーに見られる範囲内の数値です。

特に1km7分前後のゆっくりしたランニング、走り始めたばかりの人、脚の長い人では、160前後になることがあります。

そのため、時計に160と表示されただけで「フォームが悪い」と心配する必要はありません。

一方、同じ160でも、1km5分で走っている人と1km8分で走っている人では意味が異なります。

速く走るには、1分間の歩数を増やすか、1歩で進む距離を伸ばす必要があるからです。

例えば、ゆったり走っているときのピッチが160で、着地音が静か、呼吸にも余裕があり、翌日に痛みが残らないなら、そのリズムが現在のあなたに合っている可能性があります。

反対に、前へ脚を投げ出すように走り、着地のたびにブレーキがかかっているなら、160という数値以上にフォームを見直す余地があるでしょう。

大切なのは160か180かではなく、そのピッチで滑らかに走れているかです。

ピッチは合否を決める点数ではありません。ペース、呼吸、着地位置、疲れ方と合わせて見るための指標です。

私がランナーの走りを見るときも、最初から「180にしてください」とは言いません。

まず普段のリズムを確認し、足がどこへ着いているか、肩に力が入っていないか、後半に歩幅が崩れていないかを見ます。

あなたも数字だけで焦らず、走っているときの感覚を一緒に振り返ってみてください。

180が理想とは限らない

ランニングでは「理想のピッチは180」と紹介されることがあります。しかし、180はすべてのランナー、すべてのペースに当てはまる絶対的な基準ではありません。

速いペースで走る競技者はピッチが180以上になることがありますが、同時に1歩で進む距離も大きくなっています。

トップランナーが速いのは、足を180回動かしているからだけではなく、筋力、姿勢、接地時間、持久力などが合わさっているためです。

また、ピッチは走る速さによって自然に変化します。ゆっくりしたジョギングでは低くなり、ペース走や短いダッシュでは高くなるのが一般的です。

坂道、トレイル、向かい風、疲労の程度によっても一定ではありません。

160からいきなり180へ上げると、増加率は12.5%です。慣れていない人には変化が大きく、足を小刻みに動かすことばかりに意識が向き、呼吸が乱れたり、ふくらはぎが張ったりする場合があります。

見た目は回転していても、前へ進まない走りになってしまうこともあるでしょう。

ステップ率を変化させた研究では、普段のピッチから5%または10%増やした条件が調べられています。

歩幅や体の上下動、ブレーキ方向の力などに変化が見られましたが、これは全員が180を目指すべきだという意味ではありません。

さらに、ピッチ変更に関する研究の検討では、ピッチを増やすと一部の力学的な負担が減る傾向が示される一方、けがや走力への長期的な効果については、まだ十分に結論づけられないとされています。

180に合わせることを目的にしないでください

現在160で快適に走れている人が、理由もなく180へ変える必要はありません。フォーム上の困りごとがある場合に、現在値から少し増やして走りの変化を確かめる方法が現実的です。

ピッチと歩幅で速度が決まる

ランニングの速度は、簡単に表すと「1分間の歩数×1歩で進む距離」で決まります。

つまり、ピッチ160でも1歩で進む距離が変われば、走るペースも変わります。

ピッチ 1歩で進む距離 1分で進む距離 1kmのペース
160 0.80m 128m 約7分49秒
160 0.90m 144m 約6分57秒
160 1.00m 160m 約6分15秒
160 1.10m 176m 約5分41秒

表の数値は一定のピッチと歩幅を保った場合の計算上の目安です。実際のランニングではカーブ、坂道、風、GPSの誤差などがあるため、ぴったり同じにはなりません。

ここで注意したいのが、速く走ろうとして足先を遠くへ伸ばすことです。無理に歩幅を広げると、足が重心より前に着き、地面からブレーキを受けやすくなります。

歩幅は前へ脚を出して作るのではなく、体が前へ進んだ結果として自然に広がるのが理想です。

ピッチと歩幅の基本をさらに知りたい方は、ピッチとストライドで走りを変える方法も参考にしてください。

少ないエネルギーで走る考え方については、ランニングエコノミーを高める方法で詳しく紹介しています。

ピッチを見直したいサイン

ピッチ160でも問題なく走れる人がいる一方、少し回転数を増やしたほうが走りやすくなる人もいます。

数値とともに、次のような様子がないか確認してみてください。

足音がドスドスと大きい場合は、体が着地の衝撃を十分に受け流せていない可能性があります。足が前へ出すぎている場合や、上下に大きく跳ねている場合にも音が大きくなりがちです。

前脚がほぼ伸びた状態で着地する場合は、足が体より遠くへ着くオーバーストライドになっているかもしれません。ピッチを少し増やして歩幅を控えめにすると、足が重心に近い位置へ戻りやすくなります。

ペースを上げるたびに歩幅だけが広がる場合も確認したいところです。歩幅に頼り続けると、後半に脚が動かなくなったときに失速しやすくなります。

足の回転と歩幅の両方を使って速度を変えられると、走り方の選択肢が増えるでしょう。

そのほか、毎回同じ場所ですねや膝に負担を感じる、着地のたびに体が沈む、接地している時間が長く感じる場合も、ピッチを3〜5%増やした走りを短時間試す価値があります。

アドバイスうさぎ
アドバイスうさぎ
足を速く動かすより、地面に置いた足を早めに離す感覚のほうが、力まずリズムを変えやすいよ!

ただし、痛みの原因をピッチだけに決めつけることはできません。走行距離の急増、休養不足、坂道の多さ、シューズの状態なども関係します。

ピッチを変えればすべて解決すると考えず、練習全体を振り返ることが大切です。

適正値は体格やペースで変わる

自分に合うピッチは、身長や脚の長さ、走歴、筋力、柔軟性、走るペースなどによって変わります。

一般的には脚が長い人ほど1歩で進める距離が大きくなりやすく、同じ速度でもピッチが低めになることがあります。

また、初心者と経験者では、リズムを変えたときの対応にも差が出ます。走歴が長い人は、ジョギング、ペース走、坂道などに応じて自然にピッチを変えられることがあります。

一方、走り始めたばかりの人は、どの速度でも同じリズムになったり、速く走ろうとして歩幅だけを広げたりしがちです。

適正値を考えるときは、1回の平均ピッチではなく、複数のペースで確認してみてください。

例えば、1km7分で160、1km6分で166、1km5分で174のように、速度とともに自然に上がっているなら、一つの数値だけを問題にする必要はありません。

反対に、1km7分でも5分でも160のままで、速度を上げると着地が前へ流れるなら、足の回転を使う練習が役立つ可能性があります。

重心の近くへ接地して乗り込むコツも合わせて確認すると、ピッチと着地位置のつながりが分かりやすいですよ。

自分に合うピッチの目安

一定の数字ではなく、呼吸に余裕があり、着地音が静かで、余計な力を使わず、翌日まで負担が残りにくい範囲を探します。

160がその条件を満たすなら、無理に変更する必要はありません。

ランニングのピッチ160から上げる方法

ピッチを変える場合は、160から一気に180を目指すのではなく、現在のリズムを基準に数%ずつ試します。

ここからは、計測、目標設定、実際の練習、注意点まで具体的に紹介します。

自然なピッチを先に測る

最初に必要なのは、自分の普段のピッチを知ることです。

数字を意識しながら走ると無意識に足を速く動かしてしまうため、計測する日はフォームを変えず、いつものペースで走ってください。

おすすめは、平坦な道で10分ほど体を慣らしたあと、5分間の平均ピッチを記録する方法です。

同時に、1km当たりのペース、呼吸の余裕、着地音、脚の疲れ方もメモしておきます。

可能なら別の日にも同じ条件で測り、2〜3回の平均を基準にしてください。1日だけ160でも、別の日には164になることがあります。

疲労、睡眠、気温、風向きによる数歩の違いは珍しくありません。

ランニングウォッチの数値を見る場合は、瞬間的なピッチよりも区間平均を使います。

腕の振りから歩数を推定する機種では、給水、時計の操作、荷物を持つ動作などで誤差が出ることもあります。

時計の数値と実際に数えた着地回数が大きく違うときは、手作業でも確かめてみましょう。

記録しておきたい項目

日付、コース、ペース、平均ピッチ、走った時間、走行中の感覚、翌日の脚の状態を残します。数字と感覚を一緒に記録すると、自分に合うリズムを判断しやすくなります。

160から165前後を試す

普段のピッチが160なら、最初は3〜5%ほど増やした165〜168前後が試しやすい範囲です。160から180ではなく、まず数歩だけ増やすのがポイントになります。

3%増なら約165、5%増なら168、10%増なら176です。研究では5〜10%増やした条件がよく使われますが、これは日常のランニングで最初から10%増やすべきという意味ではありません。

慣れや走り方に合わせて、小さな変化から始めましょう。

ピッチを増やすときは、走る速度を大きく変えないようにします。同じ速度で回転数だけを増やすには、1歩で進む距離を少し控える必要があります。

「速く走ろう」とすると、ピッチと歩幅が同時に増えて練習の負担が大きくなるためです。

最初の目標は、165で何十分も走り続けることではありません。30秒から1分だけ新しいリズムを試し、そのあと普段の走りへ戻します。これを数回繰り返せば十分です。

アドバイスうさぎ
アドバイスうさぎ
160を失敗の数字だと思わなくて大丈夫。今のリズムを出発点にして、165前後の走り心地を比べてみよう!

メトロノームでリズムを覚える

ピッチを増やす練習では、メトロノームアプリや一定のテンポが流れる音源を使うと分かりやすくなります。

ピッチ165を試すなら、1分間に165回鳴るよう設定し、左右の着地を音に合わせます。

最初から完全に一致させようとすると力みやすいため、「だいたい同じリズム」で構いません。

肩や手に力を入れず、腕を小さくリズミカルに振ると脚もついてきやすくなります。

練習例としては、10分間ゆっくり走ったあと、メトロノームに合わせて1分走り、普段のリズムで2分走ります。これを4〜6回繰り返してください。

合計の練習時間は長くなくても、リズムを体へ覚えさせられます。

道路でイヤホンを使う場合は、周囲の車、自転車、歩行者の音を聞き取れる状態を保つ必要があります。音量を上げすぎず、交通量の少ない安全な場所を選びましょう。

陸上競技場や公園の周回コースなら、一定のリズムに集中しやすくなります。

ランニングのピッチ160からリズム練習をする男女のランナー陸上競技場は一定のピッチを練習しやすい環境です

音に合わせると呼吸が苦しくなる場合は、知らないうちに速度まで上がっている可能性があります。

歩幅を少し控えるか、設定を162〜164まで下げてください。ピッチ練習は息を追い込む練習ではなく、リズムを学ぶ時間です。

短い歩幅と静かな着地を意識

ピッチを上げるときに「脚を速く回そう」と考えすぎると、股関節や太ももの前に力が入りやすくなります。

意識したいのは、歩幅をわずかに控え、足を体の近くへ静かに置くことです。

上半身は腰から折らず、頭から足首までを自然に保ちます。その状態で体全体を少し前へ運び、地面へ触れた足を後ろに残しすぎないようにしてください。

足裏で地面を押し続けるより、接地したら早めに離す感覚です。

着地方法を無理にかかとから前足部へ変更する必要はありません。つま先着地を作ろうとすると、ふくらはぎやアキレス腱への負担が増える場合があります。

足のどこから着くかより、体から大きく離れた場所へ足を突き出していないかを確認しましょう。

腕振りも役立ちます。肘を後ろへ大きく引くのではなく、肩の力を抜いて小さなテンポで動かすと、脚のリズムが変わりやすくなります。手を握り締めず、指先も軽くしておくのがコツです。

自分のフォームをスマートフォンで横から撮影すると、接地位置や上下動を確認できます。

普段の160と165前後を同じペースで撮り比べ、どちらが自然に前へ進めているかを見てください。数字が高いほうを選ぶのではなく、力みや跳ね方が少ないほうを選びます。

短い合言葉で走りましょう

「小さく、静かに、素早く」の3つで十分です。フォームについて一度に多くの指示を考えると動きがぎこちなくなるため、1回の練習では一つだけ意識してみてください。

4週間で少しずつ慣らす

ピッチの変更は、体へ新しい動作を覚えさせる練習です。1日で完成させようとせず、短い時間から始めます。

普段のピッチが160の人向けに、4週間の一例を紹介します。

期間 設定ピッチ 練習内容 確認すること
1週目 変更なし 普段どおり走り2〜3回計測 ペースと自然なピッチ
2週目 162〜165 1分走って2分戻す動作を4〜6回 呼吸と着地音
3週目 165〜168 2分走って2分戻す動作を4〜5回 ふくらはぎの張り
4週目 快適だった数値 連続5〜10分を1〜2回 翌日まで残る負担

この内容はあくまで一般的な目安です。週に走る回数、走歴、現在の体調によって進み方は変えてください。週2回走る人なら、そのうち1回だけピッチ練習を入れるところから始められます。

練習後は「設定した数字を守れたか」より、「普段より静かに走れたか」「足が体の近くへ着いたか」「同じペースで呼吸がどう変わったか」を振り返ります。

新しいピッチにすると一時的に走りにくく感じることもあるため、1回だけで合わないと決める必要はありません。

ただし、2〜4週間試しても力みが消えず、普段の160のほうが明らかに快適なら、無理に数値を維持しなくて構いません。

165前後が必ず正解になるわけではなく、試した結果として160を選ぶのも立派な判断です。

ピッチを上げる際の注意点

ピッチを増やすと、1歩ごとの負担が小さくなる可能性がある一方、1分間の着地回数は増えます。

新しい動きに慣れていない段階では、ふくらはぎ、足裏、アキレス腱の周辺に張りを感じることがあります。

張りが軽く、翌日には気にならない程度なら、練習時間を増やさず様子を見ます。走るほど痛みが増える、フォームを変えないと走れない、翌日も階段や歩行で痛む場合は、ピッチ練習を中断してください。

また、ピッチを上げる練習と同時に走行距離や速度まで増やすと、どの変化が体へ影響したのか分からなくなります。

最初の数週間は距離とペースをおおむね保ち、ピッチだけを小さく変えるのがおすすめです。

疲れている日のピッチにも注意しましょう。後半にピッチが下がり、足が前へ流れ始めたら、無理に数字だけを戻すよりペースを落とします。

フォームを保てない状態で練習を続けても、狙ったリズムは身につきにくいからです。

次の状態ではピッチ練習を中断しましょう

鋭い痛み、腫れ、熱っぽさ、足を引きずる状態、歩くときにも続く痛みがある場合は、リズムを変えて走り続ける段階ではありません。

痛みが出た経緯と場所を確認し、体を休ませてください。歩けないほどの痛みや大きな腫れがある場合は、医療機関で状態を確認する必要があります。

アドバイスうさぎ
アドバイスうさぎ
ピッチを変えた翌日は、走っている最中よりも脚の状態が分かりやすいよ。朝の一歩目や階段で違和感がないか確認しよう!

ピッチ160のよくある質問

Q1. ランニングのピッチ160は遅すぎますか?

A. 160だけで遅すぎるとは判断できません。ゆっくりしたペース、脚の長い人、走り始めたばかりの人では自然な場合があります。着地音が静かで、足が体から大きく離れず、痛みなく走れているなら、急いで180へ変更する必要はありません。

Q2. ピッチ160でもマラソンを走れますか?

A. ピッチ160でもマラソンは走れます。完走や記録は、ピッチだけでなく、1歩で進む距離、心肺機能、持久力、補給、ペース配分などで決まります。ただし、後半になると歩幅が広がって着地が前へ流れる人は、少し回転数を増やす練習が役立つことがあります。

Q3. ピッチは高いほど速く走れますか?

A. ピッチだけを高くしても、必ず速くなるわけではありません。走る速度はピッチと1歩で進む距離の組み合わせで決まります。回転数を増やした結果、歩幅が小さくなりすぎれば速度は変わらず、かえって疲れる場合もあります。速さより先に、同じペースで自然に回転できるかを確かめてください。

Q4. ピッチ160から180まで何日かかりますか?

A. 期間には個人差があり、そもそも180を目標にする必要がない場合もあります。まずは162〜165を短時間試し、慣れてから165〜168へ進む方法が現実的です。数週間かけても不自然さが残るなら、数字を上げ続けるのではなく、現在のペースやフォームとの相性を見直しましょう。

Q5. 身長が高いとピッチは低くなりますか?

A. 脚が長い人は1歩で進む距離が大きくなりやすいため、同じ速度ならピッチが低めになることがあります。ただし、身長だけで適正値は決まりません。走る速度、経験、筋力、路面なども関係するため、同じ身長の人と数字が違っても不思議ではありません。

ランニングのピッチ160を見直す要点

ランニングのピッチ160は、市民ランナーに見られる範囲の数値であり、必ず直さなければならないものではありません。

ゆっくりしたペースで快適に走れ、着地音が静かで痛みもないなら、160が現在のあなたに合っている可能性があります。

一方、足が体より遠くへ着く、上下に大きく跳ねる、着地音が目立つ、膝やすねへの負担を繰り返す場合は、ピッチを少し増やすことで走り方が変わるかもしれません。

その場合も、いきなり180を目指すのではなく、160から162〜165、慣れたら165〜168というように数歩ずつ試すのがおすすめです。

メトロノームを使った1分程度の反復練習、歩幅をわずかに控える意識、静かな着地を組み合わせると、新しいリズムを覚えやすくなります。

走行距離や速度は同時に増やさず、翌日の脚の状態まで確認してください。

ピッチは、誰かの数字へ近づけるためのものではありません。あなたが余計な力を使わず、気持ちよく前へ進めるリズムを見つけるための手掛かりです。

次のランニングでは160という表示だけを見るのではなく、足音、呼吸、着地位置にも少し意識を向けてみてください。