こんにちは!鹿児島でランニングサークルをしているかごしまSONIC代表の宮原です。
マラソンのトレーニングにおいて、屋外ランニングは基本ですが、トレッドミル(ランニングマシン)を活用することで、効率的かつ計画的な練習が可能になります。
天候に影響されず、一定のペースで走れるため、特に初心者やペース管理が苦手なランナーには有効な手段となります。
この記事では、トレッドミルの特徴と、そのトレーニングへの活用方法について解説します。ぜひご参考ください。
マラソン練習におけるトレッドミルの効果

マラソンのトレーニングでは、屋外でのランニングが基本となりますが、トレッドミル(ランニングマシン)を活用することで、効率的な練習が可能になります。
ここでは、トレッドミルの基本的な特徴、屋外ランニングとの違い、そしてトレーニングにおける必要性について解説します。
トレッドミルの基本的な特徴
トレッドミルは、室内で安定した環境のもと、ランニングを行うことができるトレーニング機器です。
ジムやフィットネスクラブに設置されていることが多く、個人用として家庭に導入するランナーも増えています。
トレッドミルの最大の特徴は、一定のペースを維持しながら走ることができる点です。
ペースがぶれやすいランナーでも、機械が自動的に設定した速度を維持してくれるため、目標とするペースでのトレーニングが容易になります。
また、トレッドミルには傾斜(勾配)を調整できる機能があり、これを活用することで、坂道を走るようなトレーニングが可能になります。
通常、トレッドミルの走行は地面の反発を受けにくいため、屋外でのランニングに比べてやや負荷が軽くなります。しかし、傾斜を1~2%に設定することで、より実践的なランニングに近い負荷をかけることができます。
さらに、トレッドミルは天候の影響を受けないため、雨や雪の日でも予定通りのトレーニングを継続できるというメリットがあります。
特に夏場の高温多湿な環境や、冬の寒さが厳しい時期には、トレッドミルを利用することで、快適な環境でのランニングが可能になります。
屋外ランニングとの違い
トレッドミルと屋外ランニングには、それぞれ異なる特徴があります。屋外でのランニングでは、路面の変化や風の影響を受けながら走るため、トレッドミルとは異なる身体の使い方が求められます。
特に、地面の反発を活かした推進力や、足元の状況に応じたバランス調整が必要になるため、より実践的な走りが求められます。
一方で、トレッドミルでは常に一定のスピードで走ることができ、ペース管理がしやすいというメリットがあります。
屋外では気づかないうちにペースが速くなったり遅くなったりすることがありますが、トレッドミルでは設定した速度を維持できるため、ペース走やインターバル走の練習に適しています。
また、トレッドミルでは路面の硬さや勾配を調整できるため、膝や足首への負担をコントロールしやすいという特徴があります。
アスファルトの路面では衝撃が強く、長時間のランニングによって関節に負担がかかることがありますが、トレッドミルのクッション性を活かせば、怪我のリスクを軽減しながら走ることができます。
ただし、トレッドミルには風の抵抗がないため、実際のレースとは異なる感覚になることがあります。
そのため、屋外のランニングと併用しながらトレーニングを行うことが望ましいです。
トレーニングにおけるトレッドミルの必要性

トレッドミルは、特に以下のようなトレーニング目的において有効に活用できます。
① ペース走の習慣化
トレッドミルでは、一定の速度を維持しながら走ることができるため、フルマラソンで目標とするペースに慣れる練習がしやすいです。
サブ4(フルマラソン4時間以内)のペースで走る場合、5分40秒/kmのスピードをトレッドミルで設定し、一定時間走ることで体にそのペースを覚えさせることができます。
② インターバル走やスピード練習
スピード強化を目的としたインターバル走では、決められた距離や時間で速いペースと遅いペースを交互に繰り返すことが求められます。
トレッドミルでは、設定を変えるだけでスピードを管理できるため、スムーズなペースの切り替えが可能になります。
屋外では、信号や交通状況によってインターバル走が中断されることがありますが、トレッドミルを使えば安定した環境で練習を継続できます。
③ 傾斜を活用した筋力強化
坂道を走るトレーニングは、心肺機能の向上や脚の筋力強化に役立ちます。
トレッドミルの傾斜機能を使えば、一定の勾配で走ることができ、効果的に筋持久力を鍛えることができます。
特に上り坂を想定したトレーニングでは、3~5%の傾斜を設定し、短時間の坂道走を行うことで、持久力の強化につながります。
④ 怪我からの回復期のトレーニング
怪我からの復帰期には、急に屋外でのランニングを再開するのではなく、トレッドミルを活用して負担をコントロールしながら走ることが効果的です。
クッション性のあるベルトの上で走ることで、足や膝への衝撃を減らしながらリハビリを進めることができます。
トレッドミルのメリットとデメリット

トレッドミルは、マラソンや長距離ランナーのトレーニングにおいて有効なトレーニング方法ですが、屋外ランニングとは異なる点も多く、使い方によってはデメリットも生じるため、適切に活用することが重要になります。
ここでは、トレッドミルのメリットとデメリットを解説します。
メリット①効率的なトレーニングができる
トレッドミルの最大のメリットは、安定した環境で効率的なトレーニングができる点です。
屋外ランニングでは天候や路面状況に影響を受けやすく、特に雨や雪の日、夏の高温多湿な環境では思うように走れないことがあります。
一方で、トレッドミルは室内で使用できるため、気候に左右されずに計画通りのトレーニングを継続することができます。
また、一定のペースで走ることができるため、ペース走の練習に適しています。屋外では、無意識にペースが速くなったり遅くなったりすることがありますが、トレッドミルでは機械が設定した速度を維持してくれるため、決められたペースで走る習慣を身につけやすくなります。
フルマラソンの目標ペースを想定し、一定時間走ることで、実践的なペース感覚を養うことができます。
メリット②トレーニング中の負荷管理
トレッドミルのもう一つの大きなメリットは、負荷を細かく管理できる点です。
屋外でのランニングでは、路面の硬さや風の影響によって、思った以上に負荷がかかることがありますが、トレッドミルでは自分に合った設定を選ぶことで、無理なくトレーニングを行うことができます。
特に、怪我のリスクを軽減したい場合にトレッドミルは有効です。ベルト部分にクッション性があるため、アスファルトの上を走るよりも膝や足首への負担を抑えることができます。
そのため、怪我からの復帰期や、関節に負担をかけたくない場合には、安全にトレーニングを継続しやすくなります。
また、インターバル走やスピードトレーニングにも適しています。
屋外でのスピードトレーニングでは、信号や交差点が障害となることがありますが、トレッドミルではペースを設定するだけで、スムーズにスピードの切り替えが可能です。
たとえば、400mのインターバル走を一定の速度で繰り返す場合、手動でスピード調整をするだけでリズムよくトレーニングを行うことができます。
さらに、傾斜を1~2%に設定することで、屋外ランニングの負荷に近い状態を再現できます。
トレッドミルでは、走行中に前方への推進力が生まれにくく、屋外に比べて負荷が軽くなりやすいですが、適度な傾斜をつけることで、より実践的なトレーニングが可能になります。
トレッドミルのデメリットと注意点
トレッドミルには多くのメリットがありますが、屋外ランニングとは異なる点も多いため、使い方によってはデメリットが生じることがあります。
その一つが、自然なランニングフォームを維持しにくいことです。
屋外でのランニングでは、地面を押し出す力を使って前進する必要がありますが、トレッドミルではベルトが後方へ動くため、足を置くだけで走れるような感覚になりやすくなります。
そのため、地面を蹴る力が弱くなり、実際のレースで推進力を生み出しにくくなることがあります。これを防ぐためには、意識的に地面を押す感覚を持ちながら走ることが重要になります。
また、トレッドミルでは風の抵抗を受けないため、屋外に比べてエネルギー消費量が少なくなる傾向があります。
特に、屋外のレースでは、向かい風や横風の影響を受けることがあり、実際の走行負荷はトレッドミルよりも高くなります。したがって、トレッドミルだけのトレーニングではなく、屋外でのランニングと併用しながら、実践的な環境に慣れることが大切です。
また、トレッドミルは屋外のランニングと異なり、下り坂のトレーニングができないという欠点があります。マラソンでは、長い下り坂を走ることもあり、下りでのブレーキ動作が筋肉への負担となることがあります。
トレッドミルではこのような動作ができないため、実際のレースでの走り方に影響を及ぼすことがあります。下り坂のトレーニングが必要な場合は、屋外ランニングを併用する必要があります。
効果的なトレッドミルの使い方

トレッドミルを効果的に活用するためには、適切な負荷をかけることが重要になります。
特に傾斜を利用したトレーニングメニュー、強度の調整方法、初心者向けの練習プランを意識することで、より実践的なトレーニングが可能になります。
傾斜を利用したトレーニングをする
トレッドミルには傾斜を調整できる機能があり、これを活用することで、より実践的なトレーニングが行えます。
屋外のランニングでは、上り坂と下り坂があり、それぞれ異なる筋肉の使い方をしますが、トレッドミルでは上り坂の負荷を自由に設定できます。
傾斜を1~2%に設定すると、屋外の平地を走るのに近い負荷を再現できるため、普段のジョギングやペース走を行う際に効果的です。
また、3%以上の傾斜をつけることで、坂道トレーニングを模擬することができ、心肺機能や脚の筋持久力を強化することができます。
傾斜を利用した具体的なトレーニングメニューとして、坂道インターバル走が挙げられます。これは、一定の時間や距離ごとに傾斜を変え、心肺機能を高めながら脚の筋力を鍛えるトレーニングです。
たとえば、3分間は傾斜5%で走り、その後2分間は傾斜1%に戻して回復するといったメニューを繰り返すことで、負荷をコントロールしながらトレーニングできます。
また、ロング坂道走では、10~15分間傾斜を3~5%に設定して走り続けることで、持久力の向上につながります。
特に、フルマラソンで坂道のあるコースを走る場合、このようなトレーニングを取り入れることで、本番のレースでも対応しやすくなります。
初心者向けの練習プランを紹介
初心者がトレッドミルを活用する際には、無理なく続けられるペースで、徐々に負荷を上げていくことが大切です。
最初は30分のウォーキングやジョギングから始め、徐々にスピードを上げることで、走ることに慣れていくことができます。
初心者向けの基本的な練習プランとして、ビルドアップ走が効果的です。
最初の10分はウォーミングアップとしてゆっくり走り、そこから徐々にペースを上げていき、最後の5分間はやや速めのスピードで走るようにすると、無理なく持久力を高めることができます。
たとえば、以下のようなプランで進めると、トレッドミルに慣れながら走力を向上させることができます。
- ウォームアップ(10分):傾斜1%、時速8km(7分30秒/km)で軽くジョギング
- メイン(15分):時速9~10km(6分40~6分00秒/km)で一定ペースを維持
- クールダウン(5分):時速7km(8分30秒/km)に落としてジョギング
また、初心者がトレッドミルでトレーニングする際には、フォームに注意することも大切です。
トレッドミルでは、ベルトの動きに合わせるだけの「足置き走り」になりがちですが、しっかりと地面を押し出すような感覚を意識することで、屋外でのランニングにも活かせるフォームを身につけることができます。
トレッドミルを使用する際のポイント

トレッドミルを効果的に活用するためには、適切なシューズの選び方や、運動効果を高める環境作り、トレーニングの記録管理が重要になります。
屋外ランニングとは異なり、トレッドミルには特有の特徴があるため、それに適した準備をすることで、安全かつ効率的なトレーニングを行うことができます。
トレッドミル用のシューズを用意する
トレッドミルで走る際には、クッション性と安定性を兼ね備えたシューズを選ぶことが重要になります。
トレッドミルのベルト部分は屋外のアスファルトやコンクリートよりも柔らかいため、地面からの衝撃はやや軽減されますが、それでも長時間の走行では膝や足首に負担がかかることがあります。
クッション性のあるランニングシューズを選ぶことで、関節への負担を軽減し、快適に走ることができます。
特に、ミッドソールに厚みがあり、反発力を抑えたシューズを選ぶと、トレッドミルでの走行時に適したバランスを保ちやすくなります。
また、シューズのグリップ力も重要になります。トレッドミルのベルトは屋外の路面とは異なるため、適度なグリップ力を持つシューズを選ぶことで、滑りにくくなり、安定した走りができるようになります。
アウトソールのゴムが柔らかすぎるシューズは、トレッドミルの表面に対して摩擦が少なく、滑りやすくなる可能性があるため、適度な硬さのものを選ぶことが望ましいです。
さらに、トレッドミルは室内で使用するため、通気性の高いメッシュ素材のシューズを選ぶと、長時間の走行でも足の蒸れを防ぎやすくなります。
特にジムなどで使用する場合は、室内専用のシューズを用意し、屋外用と使い分けることで、シューズの寿命を延ばすことができます。
トレーニングの記録管理をする
トレッドミルでのトレーニング効果を最大限に引き出すためには、トレーニングの記録を継続的に管理することが重要になります。
特に、スピード、傾斜、走行時間、心拍数などのデータを記録することで、進捗を把握しやすくなり、適切な負荷調整が可能になります。
多くのトレッドミルには、距離、時間、消費カロリー、心拍数などのデータを表示する機能が搭載されていますが、これらの情報をアプリやノートに記録することで、トレーニングの効果を可視化しやすくなります。
特に、ランニングアプリ(Strava、Garmin Connect、Nike Run Clubなど)を活用すると、過去のデータと比較しながら成長を実感しやすくなります。
トレッドミルはリカバリートレーニングにも効果的

トレッドミルは、ハードなトレーニング後やレース後のリカバリー(回復)にも適しています。
ハードなトレーニングやレースの翌日は、筋肉にダメージが残り、関節にも負担がかかっている状態になりやすくなります。
このような状態で完全に休息するのではなく、軽い運動を取り入れることで、血流を促進し、回復を早めることができます。
トレッドミルは、クッション性のあるベルトの上で走るため、アスファルトやコンクリートの上を走るよりも関節への衝撃が少なく、リカバリートレーニングに適しています。
リカバリー目的のトレッドミルトレーニングでは、強度を抑えたウォーキングや軽いジョギングが効果的です。
たとえば、傾斜0~1%の設定で、時速6~8km(8分30秒~10分00秒/km)程度のゆっくりとしたペースで15~30分間走ることで、筋肉の硬直を防ぎ、疲労物質を排出しやすくなります。
まとめ|マラソン練習でトレッドミルは効果ある?

トレッドミルは、マラソン練習においてペース管理や筋力強化、怪我からの回復期トレーニングに効果的です。
屋外のランニングとは異なる点もありますが、傾斜機能や一定のペース維持が可能なため、効率的なトレーニングが実現できます。
屋外ランニングと組み合わせて、より効果的に走力を向上させましょう。